アワーオブコードには、体系だてて20時間前後で勉強できるコースが準備されています。当記事では『コース2レッスン9 リレープログラミング(アンプラグド)』を紹介します。
Hour of Code アワーオブコードで学ぼう(先生向け)①の記事の通りにユーザーIDを登録していただきログインすると、『コースカタログ』というメニューがありますので、それをクリックすると以下のようなコースが紹介されています。この記事では、コース2のレッスン9 リレープログラミング(アンプラグド)を紹介したいと思います。(注:以降の説明は、ログイン済前提です。また、💬のマークがある所に、カーソルを合わせると補足が表示されます。)
1.コース2概要
コース2は読み書きができる生徒のためのコースです。対象年齢は2年生から5年生となっています。
コース2を選択すると以下のような画面が表示され、生徒にコースを割り当てることができ、各生徒の学習進捗状況が確認できます。レッスンは19まであります。また、右のほうから先生用のレッスンプランを見ることができます。
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2.レッスン9 リレープログラミング(アンプラグド) プラン
レッスン9の『レッスンプランを見る』をクリックすると以下の画面が表示されます。
ここから、レッスンに使う資料を入手したり、教え方を参考にすることができます。(以下、私が訳したものです。)
レッスンの概要
このレッスンは、グラフ用紙プログラミングの簡単な復習から始めます。その後生徒をグループに分けてチームごとにプログラムを1命令ずつリレーしながら作成します。
レッスンの目的
はじめに - 15分
1)復習
2)ボキャブラリー
3)グラフ用紙プログラミングの復習
アクティビティ:リレープログラミング - 20分
4)リレープログラミング
ラップアップ - 10分
5)Flash Chat💬 – 私たちは何を学びましたか?
6)Vocab Shmocab💬
アセスメント - 10分
7)リレープログラミング アセスメント:デバッギング
指導ガイド
資料、リソース、準備
生徒用
- プログラム用の白紙、またはインデックスカード
- 練習に使う4x4マスの用紙(リレープログラミング資料(英語版)に含まれていますが、生徒自身で作ることもできます)訳者注:日本語版はここ
- マーカーペン、または鉛筆などの筆記用具
- リレープログラミングアセスメントシート(英語版) 訳者注:日本語版はここ
先生用
- レッスンビデオ
- このアクティビティーができるような、体育館や運動場などの広い場所
- 各グループへの配布資料:リレープログラミング資料(英語版) 訳者注:日本語版はここ
- 各生徒への配布資料:リレープログラミングアセスメントシート(英語版) 訳者注:日本語版はここ
- 各グループに、十分な白紙と筆記用具を配布する
レッスンの目的
生徒達は:
- コードとシンボルを使ってアイデアを話し合う練習をする
- チームワークで協力してタスクを完了する
- チームのメンバーが作成したプログラムが正しいかどうかチェックできる
はじめに(15分)
1)レビュー
前回のレッスンをクラスで復習します。クラス全体で話し合ってもいいですし、エルボーパートナー💬と話し合ってもらうこともできます。
レビューで生徒にする質問例:
- 前回のレッスンで何をしたでしょうか?
- チャンスがあればどんな事をしたかったですか?
- レッスンの後に、質問したいことがありましたか?
- 前回のレッスンで好きなことは何ですか?
レッスンのヒント
生徒に好きなことを聞いてレビューを終わると、前のレッスンの印象が良いものとなり、これから教えようとするレッスンに生徒がより興味を持って取り組むでしょう。
2)ボキャブラリー(語彙)
このレッスンには、重要な復習すべき単語が1つあります。
デバッギング - 先生と一緒に発音してみましょう:デバッギング
アルゴリズムやプログラムの問題を見つけて修正する
3)グラフ用紙プログラミングの復習
矢印を使って、チームメートの誰かに自動お絵かきマシンになってもらった、グラフ用紙プログラミングを復習します。グラフ用紙プログラミングのアクティビティーを1つ選ぶか新しい図を使って、生徒とやってみてどんなアクティビティだったか思い出してもらいます。
このレッスンでは同じようなことをしますが、友達に自動お絵かきマシンになってもらうのではなく、皆と一緒に1回に1つの矢印記号を使ってプログラムを作ります。
アクティビティ
リレープログラミング 訳者注:日本語版はここ
このレッスンはそんなに難しくありません。新しい矢印記号を追加するのも良いでしょう!グラフ用紙プログラミングでやったことと同じことをしますが、今回はそれをチームでリレーして作り上げます。
このゲームのルールは簡単です:
- 生徒を3~5人のチームに分けます。
- 各グループに、リレー競争のように1列に並んでもらいます。
- 各グループの反対側に完成させる図を置きます。(教室の前と後ろ、運動場/体育館の適当な場所の両端)
- 一斉に最初の生徒が図の場所まで走っていき図を見て、それを再現するための指示を1ステップだけ記入します。
- 記入し終わったら、元の場所に走って戻り次の生徒にリレーします。戻った生徒は列の1番後ろになります。
- 次の生徒も図の所に走っていき、図を見て今までの指示が正しいか確認して、間違っていれば見え消しをして直すか、正しければ次の指示を1ステップ追記します。
- 記入し終わったら、元の場所に走って戻り次の生徒にリレーします。これをプログラムが完成するまで続けます。
- 最初にプログラムが完成したチームが勝ちです。
必要に応じて生徒に説明すること:
・1時点、各グループの1人だけが、図の場所にいることができます。
・列にいる残りのグループメンバーでアルゴリズムについて話し合うことができます。図の所にいったとき、どんな指示を書き込むかについてです。
・誤っているところを見つけたら、それ以降の全てのステップを見え消ししなくてはいけません。次の生徒は、最後の正しいステップから続きをします。
ラップアップ(10分)
5)フラッシュチャット:私たちは何を学びましたか?
- 今日は何を学びましたか?
- 一度に5個の矢印を使えたらどうでしょう?
・自分たちの仕事をデバッグすることはどれくらい重要でしょうか?
・10個の矢印を使えたらどうでしょう?
・10000個なら?デバッグが、より重要になるでしょうか?それとも、それほど重要ではなくなるでしょうか? - 同じプログラムを複数人で作るのは、簡単になるでしょうか?、難しくなるでしょうか?
- 人が急いでいる時は、ミスは減るでしょうか?増えるでしょうか?
- 間違いを見つけたときは、プログラムを全部捨てて、初めからやり直しますか?
6)Vocab Shmocab(訳者注:語源、言葉の定義)
以下の活動は、クラスで行うか、隣同士の生徒で行ってから皆で共有するか、選択してください。
・以下の言葉の定義のうち、今日学んだのはどれでしょうか?
「文字を消すこと」
「何かを繰り返し同じようにすること」
「アルゴリズムやプログラムの問題を見つけて修正すること」
・以下のうち、デバッグできるのは?
*算数の問題の間違った答え
*ツナサンドウィッチ
*松ぼっくりが入った2つのバスケット
その答えを選んだ理由を説明してください
アセスメント(10分)
7)リレープログラミング アセスメント(英語版):デバッギング 日本語版はここ
より詳しく学習
以下のアクティビティーにより、生徒はより理解を深めることができます。課外活動や、その他活動で使うことができます。
紙を渡す
- 時間やリレーをする場所が無いときは、机に座ったままグループ分けして、紙を順に渡していきながら一人1個矢印を書いていきます。
埋めて動かす
- 各グループの生徒数と同じくらいの四角を塗りつぶした図を作ります。
- 生徒には、次の生徒に渡す前に出来るだけ多くの矢印(プログラム)を書くように指示します。
一緒にデバッグする
- 黒板に課題となる図を描きます。
- それぞれの生徒に、課題の図のプログラムを書くように指示します。
- 隣りの生徒と完成したプログラムを交換して、お互いに相手のプログラムをデバッグするよう指示します。
・最初の間違ったステップに丸をつけて、隣りの生徒に返します
・生徒に自分で作ったプログラムの見直しとデバッグする時間を与えます
・生徒の誰かに、完成したプログラムをクラスで発表してもらいます
-何人の生徒が同じプログラムを作ったでしょう
-誰か違う答えの生徒はいませんか
リレープログラミング アクティビティシート
リレープログラミング アセスメントシート
以降は、USの学習基準ですので、省略します。
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