Micro:bit、Arduinoなどで色々な回路を作ってテストすることが多いのですが、テスターだけでは確認できないデジタル信号があります。『会社で使ったオシロスコープがあれば・・・』と思う事が増えましたので、探してみました。
購入した機器
Amazonで『オシロスコープ』で検索すると数千円~10万円で買えるではありませんか。昔は最低でも数十万以上したのではと思うのですが、早速比較検討してレビューコメントが良く、値段も安いものを購入してみました。購入したのは『Quimat 2.4″TFT デジタル オシロスコープ(組立完成品) 0-200KHz 5mV-20V/Div感度』で3,600円強の製品です。組み立てキットもありますが、完成品を購入しました。残念ながら電池では無く、AC9Vアダプターのみで稼働します。アダプターは製品に添付されています。
外観(縦10.5Cm x 横7.5Cm x 厚さ2.2Cm)
仕様
サンプルレート | 1MS/s |
周波数帯域 | 0 – 200Khz |
電圧軸設定範囲 | 5mV/div~20V/div |
最大入力電圧 | 50V(1xプローブ) |
入力インピーダンス | 1MΩ/20pF |
測定分解能 | 12ビット |
レコード長 | 1024ポイント |
時間軸設定範囲 | 10μs/div~500s/div |
トリガーモード | オート、ノーマル、シングル |
高性能の製品と比較すると見劣りしますが、個人で趣味程度であれば十分ではないでしょうか?
オシロスコープで計測してみる
1.こちらの記事で紹介した以下の回路で、Micro:bitのP1(赤外線受信モジュールからの信号)を計測してみます。
2.プローブをコネクターに取り付け、赤ワニ口クリップをP1、黒ワニ口クリップをGNDに接続
3.電圧軸設定を1V/DIVにします。
①V/DIVのボタンを1度押すと、上の電圧レンジが四角で選択されます。
②ADJダイアルを回すと電圧が変化しますので、1Vにします。
4.時間軸を10msにします。
①SEC/DIVのボタンを1度押すと、上の時間レンジが四角で選択されます。
②ADJダイアルを回すと時間が変化しますので、10msにします。
5.TRIGGERをSINGにします。リモコンのボタンを押した時を記録したいので、信号を検知したら1回だけ記録するという設定です。
①TRIGGERのボタンを1度押すと、上のモードが四角で選択されます。
②ADJダイアルを回すとモードが変化しますので、SINGにします。
6.画面の1番左上が『Running』になっている事を確認します。もし、『HOLD』になっていれば①のOKボタンを押してRunningにします。1度押すごとに交互に変わります。Runningは計測準備OKです。
7.これで準備完了ですので、リモコンの5のボタンを押します。計測が終わると以下のように画面右上の表示が『Waiting』から『Trigged』に変わりますので、計測できたことが分かります。
その他の操作手順(FirmLevel 113-15001-062)
0V調整
電源を上げた直後、電圧、時間、モードのいずれも選択されていない時にADJダイアルを回すと波形を0Vに調整できます。(GND、DC、AC切り替えSWをGNDにしておく)
波形全体を見る
以下のように画面上部に波形全体のうち、今画面に表示されているところが棒グラフのように示されています。ADJダイアルを回すことで、画面表示部分を少しづつ変えることができます。また一度ADJダイアルを押すと>>マークが表示され、動く量が増えます。もう一度押すと元に戻ります。(電圧、時間、モードのどれも四角で選択されていないこと。選択されていると、その値が変わってしまいます)
画面上のデータを非表示にする
画面上にデータが表示されていると波形が見にくいので、以下のように消すことができます。OKボタンを3秒以上長押しすると、表示が消えます。もう一度長押しすると再度表示されます。
波形を保存する(1波形データのみ)
ADJダイアルとSEC/DEVボタンを同時に押すと、表示されているデータがメモリーに保存されます。前に保存したデータは上書きされます。
保存した波形を見る
ADJダイアルとTRIGGERボタンを同時に押すと、保存してある波形が表示されます。
波形の表示をキャプチャーバッファーの中心に戻す
SEC/DEVボタンをボタンを3秒以上長押しする
トリガーレベルを入力信号レベルの50%にセット
TRIGGERボタンを3秒以上長押し
設定をデフォルトに戻す
SEC/DIVボタンとTRIGGERボタンを同時に3秒以上長押し
今回購入したデジタルオシロスコープの使い方は以上です。値段から余り期待していませんでしたが、結構使えそうです。
この記事を読まれた方から、8CHロジックアナライザーを紹介頂きました。USBデバイスで信号を捕捉して、パソコンソフトでデータを表示、解析するものです。安いので購入して実験してみようと思います。8CHは魅力です。
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